大手不動産と中小の不動産屋のどちらに頼むのがいいか?について質問される事がよくありますが、売却経験者などから大手の方がいいよ!大手よりも中小の方が親身になってくれたからいいよ!などと聞いた話を元に、「大手の方がいいんでしょ?」と聞いてくるケースが多いです。
売却経験者の意見は参考になる部分が沢山ありますが、すべて鵜呑みにしてはいけません。売却で成功した経験を元に言われている事ですので、確かに信用しがちなのですが、実際には、これから売却するマンションに関しての話しではないですよね?異なる物件での成功からの意見ですので、物件が変われば同じ事が当てはまるかどうかは疑った方が良いでしょう。
では、どちらを選ぶべきなのか?について参考となる考え方を紹介してききます。
まずは大手と中小の特徴を掴んでおくことで、自分のマンションの場合はどちらが良いのか考え易くなります。
大手に依頼するメリットは大手ならではの組織のネットワークを使った販売力にあると思います。広告にお金を掛けられるという事もありますが、中小との大きな違いは買い手が集まりやすい事と言えます。
レインズによって不動産業者が物件を登録し、共有できるようになった為、大手と中小に差が無くなったと言う方もいますが、それでも、多くの支店から集まる情報が多いはずですので、買い手となる方が多く集まり、購入の可能性は当然高くなりますね。
また、担当する営業マンによって異なりますが、社内のコンプライアンスがしっかりしている大手は一定以上の対応をしてくれるので対応に関する不満はあまりないかと思います。
買い手となる顧客が集まる可能性は大手の方が高いと言える
中小は大手に比べると販売力が小さくなりますが、その分、そのエリアに強いという特徴があります。大手にはない情報を持っていたりするので、エリア内であれば大手に負けない業者がいるはずです。また、大手に比べて抱えている件数が少ないので親身になって販促活動してくれるでしょう。
ネット広告など弱い傾向があったりしますが、エリア限定で探している方が集まる傾向にあるので、買い手となる人が集まる数は大手に比べると少ないものの、購入意欲の高い買い手が集まる傾向があります。
売却エリアにとことん詳しく情報を持つ中小の不動産屋もある!
上記の”物件に合った買主が集まるかどうか”とも関係してきますが、不動産屋の得意分野に合っているかが重要になります。
不動産と言っても、売買、賃貸、管理など分野が異なるので、マンションを売却するなら売買が得意かどうかを確認しないといけません。特に、中小(地域密着型)の不動産屋の場合、売却、賃貸の両方を扱っている事が多く、どちらをメインとしているかは重要です。賃貸をメインとしてやっている場合、売却はあまり力を入れていないはずです。
また、売買をメインで行っている場合でも、マンション、一戸建て、土地のどれをメインで行っているかもあります。マンションがメインなら、マンションを探している人が集まりやすいですよね?
その為、売却物件がマンションなら、売却が得意で、中でもマンションをメインとしている得意分野と売却物件が合っている不動産屋を選ぶ必要があります。
売買が得意でマンションをメインとしている業者に依頼
大手と中小で、それほど差が無くなっているのは本当ですので、どちらに依頼したとしても多くは違わないと思います。ただし、上記のように、売却物件をターゲットとする買主が集まるか?不動産屋の得意分野と合っているか?を考えて選ばないと、大手、中小関係なく失敗する可能性が高くなります。物件と合っていないのですから当然ですね…。
どちらが良いかは、結果論でしかありません。どちらを選択したとしても結果がよければ、「大手が良かった」「中小が良かった」となってしまいます。
ただし、物件のあるエリアやマンションの状況・地域性によっては、中小の地域密着型の不動産屋に依頼した方が良い場合もあります。まずは売却について大手と中小どちらにも相談をして、査定額や上記の特徴や依頼する基準などを考慮して買い手が集まりそうな方を選択すると良いでしょう。
もしどちらにするか悩んで答えが出ない場合は、大手を選ぶ、もしくは一般媒介契約で1ヶ月間両方試してみるかを選択すると良いかと思います。その上で対応が良い、熱意が伝わる方を選ぶのも有りですね。
一般媒介契約で大手、中小の両方に依頼する場合は、マンション一括査定サイトなどで大手と中小(地域密着型)の複数業者に査定依頼し、その中から3,4社選んで契約を結ぶと良いかと思います。査定した上でなるべく高く売ってくれそうな業者を数社選ぶと良いですね。